仏法 1 仏教とか宗教というと、「普段は必要ない」とか「入りたい人は 入ればいいのでは」と思われている方も多いでしょう。そうなん ですね。なんだか自分とはあまり関係なく自分の外にあるものと いう印象が強いでしょうね。 さて、仏教のはじまりは2500年前にインドでお釈迦様が説かれた 教えです。お釈迦様は、一国の王子として生まれましたので、なに 不自由なく暮らしていました。お城の門から出られて時に「老人」 「病人」「亡くなった人」に出逢われ、「自分もそうなるのか?」とけらい に聞きます。「はい、人は誰でも老・病・死いたします。」 お釈迦様は、「やがて歳をとり、病気をし、死んでいく私であるのなら、 なぜ生きる必要があるのだろうか? 生きるとはいったいどういうこと なのか?」と、自分自身に問われました。そして、お城も家族も捨てら れてその答えを求めていかれたのです。 つまり宗教(仏教)は、私の外にあるものではないのです。 いずれ死んでいく私が、今なぜ生きているのか、生きる意味とは何 なのかを問うていくことなのです。もっと言うと、生きている私自体(自身) が、もうすでに宗教(仏教)そのものなのでしょう。 それにしても「なぜ生きているの。」なんて誰かから尋ねられたら、 みなさんどうお答えになりますか?