基幹運動の課題〜信心の社会性 先に、差別を温存・助長する「業・宿業」の理解、仏法と 世俗法を切り離す「真俗二諦」の理解を書きました。 そうやって浄土真宗の教え(阿弥陀如来の信心・願いをいただき わが身を振り返らせていただく)は、社会の不合理や矛盾を ただすことなく、それに迎合してきたのです。 つまり、教え(信心)が自分ひとりのこころの中だけの問題に なって、社会にある諸問題に目を向けることとは、別の ことになっているようです。この課題を「信心の社会性」と 呼んでいます。 阿弥陀如来の信心のはたらきは、深く広いものです。 自分中心の私の生き方を問い直させてくださり、さらに、 社会一切の人々へ、ご縁を結ぶ生き方へ転換させてくだ さいます。 念仏者としてこれから現実社会の諸問題にどうかかわって いくのかが今問われているのです。 教書・・・(1980年)参照