「ヤスクニ」 その2
一昨年の暮れの某新聞での世論調査を見ますと、「日本人で宗教を信じて
いる人」は21.5%。また、「宗教を信じていない人」が77.3%という結果でした。
しかしその反面、「お墓参りをする人」が75.8%。「初もうでに行く人」が70.0%
という、たいへんおかしな、また興味深い調査結果が出ています。
このことから考えてみますと、日本人が神や仏を拝むという行為は
全くもって宗教心(信仰)とは言えず、その場しのぎの気休めでしかないようです。
誰かが言われておりましたが、尊敬のない礼拝は、自分の欲求(自己中心の心)
を離れていないということです。大いなるものに自分を投げ出して頭をたれる
ということからは遠く離れた、わたくし達日本人の拝む行為でありましょう。
つまり、自分のいのちのあり方を省みることなく、自分にとって役に立つか
立たないかを問題としてお参りしているわけです。
自分のいのちのあり方を省みることがない姿は、自分はまちがっていないという
壁をつくり、それはやがて人の痛みがわからない冷たい社会をつくっていくことでしょう。
さて、今年も小泉首相は靖国神社を参拝されました。
はたして信仰ある参拝なのでしょうか。
世論調査の結果そのものであると思わざるを得ないところです。
それとも選挙をにらんで(?)日本遺族会との公約のため(?)なの
でしょうか・・・。
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